森林生物 タゴガエル



更新日:2017/10/18
和名:タゴガエル
学名:Rana tagoi 
    カエル目
分布:日本の固有種。本州・四国・九州などに基亜種R. t. tagoiが、隠岐にはオキタゴガエルR. t. okiensisが、屋久島にはヤクタゴガエルR. t. yakushimensisが分布する。
説明
本種は完全に森林性の種で、森林内に生息し、森林内で繁殖する。成体は早春になると、伏流水中に白い部分が大きい、大きな卵からなる卵塊を産む。孵化した幼生は餌を食べなくとも卵の卵黄だけで成長し、非常に小さな小ガエルになる。区別点:ヤマアカガエル、ニホンアカガエルとの区別点は、それぞれの項を参照。タゴガエルには非常によく似たナガレタゴガエルRana sakuraiが同所的に生息しているが、両者の区別は微妙で難しい。ナガレタゴガエルは後足の指の水掻きの発達が悪く、どの指の先端にもみずかきが届いていないのに対し、ナガレタゴガエルでは多くの指の先端付近まで水掻きが届いている。ナガレタゴガエルは、関東・中部・近畿の山中に分布し、産卵場所が伏流水でない沢の中であること、成体は繁殖期には体表の皮膚が伸びることを除けば、多くの点でタゴガエルに似ている。鳴き声:タゴガエルはゴッゴッゴッゴッとくぐもった声で鳴くが、穴の中で鳴いているのも原因。
                       
タゴガエル成体 オキタゴガエル成体

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